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若手職員×中堅職員 クロストーク

cross talk

上智らしく、私らしい。
カルチャーとキャリアの関係。

上智学院を語る上で欠かせないカルチャーやキャリアの環境。
それは、現場で働く職員たちにどう捉えられ、それぞれの仕事にどんな影響を与えているのでしょうか。
若手〜中堅の職員3名が、大切にする価値観から目指すキャリアまでを語り合いました。

まずは入職の動機を教えてください。

S

私は上智大学の卒業生です。在学中に2カ国へ続けて留学したのですが、当時は異例とされた留学の仕方だったので、手続きがとても複雑で。とはいえ、前例がなくともチャレンジしたい思いが強かったんです。そんな私を熱心にサポートしてくれたのが、大学職員の方々でした。私はこの留学に挑戦したおかげで、人生においてかけがえのない学びを得られたので、今度は私が学生の挑戦をサポートしたいと強く感じたことが入職の理由です。

M

私も学びに関して強い関心がありました。特に大学は、決まった形があるというよりも、より良い学舎を自分たちで創り上げていく印象があったので、私もそこに参加したいと考えて大学職員を目指しました。就職活動では一般企業も検討しましたが、利益を追求するばかりではなく、自分が大切にすること、やりたいことで働きたいとあらためて感じました。数ある大学のなかで上智大学には多くの点で共感し、カトリック大学ならではの空気感にも触れ、「ここなら自分らしく働ける」と入職を決めました。

N

新卒で入職したお二人とは異なり、私は一般企業や他大学を経て上智学院に入職しました。ファーストキャリアは百貨店勤務。テナントの管理や販売業務、人事業務をおよそ8年ほど経験したのちに、他大学の職員として働くことになりました。そこは小規模な大学だったので、幅広くいろいろな仕事を任せてもらいました。大学職員の仕事にやりがいを感じる一方で、もっとこの仕事を突き詰めてみたいと感じるように。そんな時に上智学院と出会いました。「他者のために、他者とともに」という教育精神が、私の仕事観と重なったことも決め手となり入職を決意したんです。

M

教育精神への共感は、上智学院で働く私たちのベースになっていますよね。Nさんとは以前同じ部署で働いていましたが、まさに「他者のために、他者とともに」を実践されるお仕事ぶりが印象に残っています!

N

ちょっと照れますが、そんな風に言ってもらえて嬉しいです(笑)。でも本当に、「自分以外の誰かのために」「みんなで協力して」と言った姿勢を大切にする方が多いですよね。

S

その通りだと思います。でも私たち職員だけでなく、学生にもこの精神は浸透していて、周囲の人々だけでなく世界中の人の支えになりたいと考える学生が多いと感じます。だからこそグローバルに活躍できる人材を目指す学生も多く、私もその夢をサポートしたいと思っています!

働く環境や、職場のカルチャーについてどう感じますか?

M

私は今、産学協働の学びの場「プロフェッショナル・スタディーズ」の講座運営を担当しており、社会人向けの教養に特化した講座展開に携わっています。さらに新たな教育プログラムの立ち上げに向けて、まさに今、部署のみんなでアイデアを出しながら創り上げています。若手もベテランも平等に意見を交わす風通しの良い雰囲気で、まさに「協働する」文化がありますね。

S

「協働」は上智を物語るカルチャーの1つだと思います。私が以前に配属されていた言語教育推進室では語学科目の準備・運営を行いますが、教員と職員が一体となってカリキュラムを作っていましたし、次に配属された総務グループでも、教職員が連携して上智大学の在り方を考えていこうという「協働」のスタンスを実感しました。教員と職員がフラットな関係で協力し合うところに上智らしさを感じます。

N

確かに、そこは他の大学と比べても特徴的な部分かもしれませんね。異なる立場同士でも互いを認め合い、協力する文化があるからこそ、誰かがアイデアを出した時、それをより良い形で実現するために、さまざまな人の意見を取り入れる事がよくあります。ここにも「協働」が感じられますよね。

S

新人のうちからチャレンジできる環境も上智らしいポイントだと思います。私は入職2年目と3年目にそれぞれ海外へ出張して、上智大学の広報を行う仕事に挑戦させてもらいました。出張の間は私の担当業務を同じ部署の仲間にお願いすることになってしまうので悩みましたが、当時の上長が「行っておいで」と背中を押してくれたんです。海外の高校生や留学希望者に上智大学の魅力を伝える仕事には大きなやりがいを感じましたし、私自身が成長するきっかけにもなりました。挑戦できて本当に良かったと思っています。

M

そうやって周りの人からチャレンジを応援してもらえるのは、上智ならではのカルチャーだし、Sさんが普段から頑張ってきたことの証ですね。

S

そうだったら嬉しいです。私も周囲の人が何かに挑戦したい時に、しっかりサポートできるように成長したいです。それから、穏やかで優しい職員が多いことも、上智の職場ならではだと思います。

上智学院が大切にするものや、
上智学院ならではの仕事への向き合い方を教えてください。

M

第一に、「人」を大切にする組織だと思います。カトリックマインド=相手を敬愛する姿勢が、教職員や学生に自然と身についている印象です。また教育理念に通じるところで、「他者のために、他者とともに」という姿勢で仕事に向き合うことを上智学院は大切にしていると感じます。Nさんもその一人です。学事センターは学生に対して平等で正確に対応することが求められるので、時には冷たい印象を持たれてしまうことがあります。でも、Nさんは正確な情報を伝えながらも温かみを感じさせる対応をされていて、学ばせてもらう部分が大きかったです。Nさんは、前職の経験も仕事に活きていると感じますか?

N

そうですね。百貨店勤務はまったく異なる業務なので、直接的に活かせることは多くはないかもしれませんが、共通して言えるのは、相手の思いに寄り添う姿勢が重要だということです。どんな仕事も自分一人では完結できません。こちらの考えを押し付けるのではなく、相手の考えも理解して、お互いに歩み寄りながら最良の方法を探ろうという姿勢は今の仕事でも求められる部分かもしれません。

S

私は部署横断型プロジェクトを通じて、多様な視点とアイデアを尊重することが重視されていると感じています。例えば、海外の大学と共同で行う学長会議。本学が主催で2021年にオンライン開催、2022年に対面開催した会議に私もプロジェクトメンバーとして参加しましたが、グローバル教育推進室や広報グループ、総務グループ、研究推進センターなど、さまざまな部署のメンバーがそれぞれの視点から意見を交わし、協力することで実現できました。まさに上智らしい仕事ぶりだと思います。

N

社会が大きく変わり続けるなかで、私たち職員の仕事も現状維持ではなく、より良い形へ進化させることが求められていると感じます。例えば私が担当する学事センターの業務も、ここ数年はコロナ禍でさまざまな課題に直面しました。学生に対して、これまで通りの対応だけではサポートしきれないために、職員がより主体性を持って柔軟に対応することが求められました。常に「より良くしていくこと」を考えながら仕事と向き合いたいです。

M

その一方で、むやみに「変われば良い」というわけではないとも感じています。上智大学がこれまでに築き上げてきたこと、大切にしてきたことを、より突き詰めていく。さらに上智らしさを追求するために変わることが、私たちに求められる方向性だと感じます。

S

上智らしい特色を生かしながら新しい社会にフィットしていく必要があるということですね。

上智学院で働くことで、
どんなキャリアやスキルアップを実現できると思いますか?

N

多様性を尊重する教育を推進する上智大学には、職員も多様な人材が集まっています。例えば語学力やICTの知識、思考力や対人スキルなど、何かの分野で秀でたスキルを持つ職員が多いので、非常に刺激的です。「私ももっと成長したい」という気持ちにさせてくれますし、大学を取り巻くさまざまな課題に触れるなかで広い視野を養うことができる環境なので、キャリアの可能性も広がると感じています。

M

私は入職以来、4つの部署を経験してきました。部署が変われば転職したと言っても過言ではないほど、その業務内容は変わります。だからこそ常に学び続けることで成長できたと感じますし、たくさんの素晴らしい仲間と出会う機会にも恵まれました。特に私にとって大きな挑戦となったのは、2部署目のキャリアセンター。学生の就職やキャリアに関する相談に対応する部署ですが、ちょうどその当時、プライベートでは2回の出産を経験。ブランクへの不安があったのですが、産休・育休中にキャリアカウンセラーの資格取得に挑戦したことで自信をもって復帰できました。このチャレンジを後押ししてくれた当時の上長には今でも感謝しています。

S

ライフイベントとキャリアをうまく両立されているんですね。先輩職員としてとても参考になります! Mさんは今も子育てをしながらお仕事をされていますが、どんな働き方をしていますか?

M

今は時短勤務中です。復帰したばかりの頃は、仕事も育児も中途半端になっている気がしていました。でも、その壁を越えられたのは、周囲のサポートのおかげです。時間内に終わらない業務を引き受けてくれるなど、同僚たちがいろいろな面で支えてくれて。そうして仕事と育児を両立するうちに、効率的に仕事を進めたり、先回りして物事を進めるスキルが磨かれたように思います。

S

育児経験が仕事のスキルを育てる部分もあるわけですね。私は入職から3つの部署を経験しました。教学部門も法人部門もどちらも経験させてもらえたことで、大学全体の動きを理解できるようになったと感じています。人によってその頻度に個人差はあると思いますが、環境の変化は、新しい学びや刺激を受けスキルアップするチャンスでもあるんですね。

今後の目標や、目指すキャリアについて教えてください。

N

私はもともと「大学職員の仕事を突き詰めてみたい」と考えて上智学院に転職してきたので、ありがたいことに願った通りの働き方を叶えることができています。このキャリアを踏まえて、今後は更に協働を加速させ、より良い価値を提供していくことに加え、ほかのさまざまな仕事にも挑戦してみたいです。私らしく働き続けることで、上智らしさを発揮していければと。

S

その気持ち、よくわかります! 私もどんな部署に行っても、その立場なりに上智学院に貢献したいと思っていて。実際にどの部署で仕事をしても楽しめていますし、成長のきっかけになっています。私はジェネラリストを目指していろいろな仕事を経験したいです。総合的な視点を身につけて、学生の学びをさらに充実させるための手助けがしたいと思います。

M

人は生涯学び続けるべきものだと思うので、現在関わっているプロフェッショナル・スタディーズと、新たに開講する生涯教育講座の開発に関われていることを嬉しく思っています。目の前の目標は、これらを成功させてたくさんの人が一歩先の未来へと足を踏み出すサポートをすることです。そしてゆくゆくは、これまで私を支えてくれたたくさんの仲間たちに恩返しするために、今度は私が仲間を支える仕事をしたいと思っています。入職から15年経った今も、上智学院を選んでよかったと思えることがありがたいですね。

N

私もMさんと同じく二人の子を持つ親でもあります。だからこそより一層強く感じているのが、学生をはじめ未来ある人々に後悔をさせない教育機会を提供したいということ。上智ならではの質の高い教育を支えていくために、仲間たちとの協働やさまざまな人々をつないでいくことで、世界に向けて価値を提供していきたいです。私たち大学職員の仕事は、人の未来を創る重要な仕事。その責任と誇りを感じながら、自分自身も成長を目指します。

M

こうして3人で話してみると、上智学院の職員にとって一番大切なことは教育精神を体現することだなと改めて思いました。スキルは努力次第で身につくもの。それよりも、「他者のために、他者とともに」の精神に心から共感し、その姿勢を崩すことなく努力を続けられるかどうかが、何よりも重要だと感じます。

S

本当にその通りですね。無限の可能性を持つ学生の未来のために、私もまだまだ成長しなければ。これからも限界を決めずに私らしく挑戦していきたいです。