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interview_05

データとファクトを駆使して、
上智を「世界に並び立つ」存在に。
Y.A.

IR推進室 室長

前職は10年以上にわたりIT企業に勤務。上智学院入職後は、学事センター、情報システム担当、IR(Institutional Research)、サステナビリティ推進などさまざまな仕事を歴任。現在はIR推進室で情報の収集・分析による戦略支援を行っている。

学院運営の道標となる情報分析がIRのミッション。

前職で培ったシステムやデータ分析の知見を活かそうと入職した私は今、IR推進室の室長を務めながら、並行して情報システム室やサステナビリティ推進本部の業務を兼任しています。メインはIR推進室の仕事です。IRといえば、一般企業では株主やステークホルダーに向けた情報発信を通じて資金調達を行うなど、企業価値を高めるための活動です。しかし、上智大学のIRが目的とするのは、主に学院・大学内に向けた情報提供を通じて大学運営に貢献すること。取り扱う情報の例を挙げると、学生の履修・成績データのほか、留学や財務に関するデータ、学生調査(大学教育に対する満足度や、知識・技能の習得度、成長実感等)、世界大学ランキングなど、多岐にわたる情報を収集・調査・分析します。分析した情報は大学執行部が意思決定を行う際の、検討・判断資料になります。また、教職員の現場でもデータを活用してもらうことで、教育の質向上や業務改善に役立ててもらいます。データの分析だけでなく「人」との対話も大切にしています。なぜなら、その業務に携わる人の意見も加味した上で判断しなければ、本当に効果的な解決策は見えてこないからです。教員や職員とは、日頃から丁寧なコミュニケーションを心がけています。

その時々の課題に応じて挑戦を重ねた日々。

これまでさまざまな仕事を経験してきましたが、なかでも特に印象深い2つのエピソードをご紹介します。
まずは、システム部門に所属していた時のこと。教学支援システムLoyola(ロヨラ)をAWS(Amazon Web Services)へ移行するプロジェクトを担当しました。これは、学生が履修登録を行うためのシステムで、当時は学内に置いたサーバーで稼働させていましたが、履修登録が集中する時期にパンクしてしまい、問題となっていたのです。非常に大規模なシステムだけに責任者を務めるプレッシャーはかなりのものでした。困難の末に無事に移行は完了し、問題も解決。このクラウド移行は、コロナ禍におけるオンライン教育環境構築にもつながりました。
もう1つは、コロナ禍でキャンパスを閉鎖していた時のことです。2020年に入学した学生にアンケートを実施したところ、非常に大きな不満を抱えていることが判明。その不満を解消するために、私は対面の交流イベント開催を提案しました。各所からの反発は少なからずあったものの、十分な配慮をしながら9月に数日間にわたり実施。学生や教員から非常に感謝され、満足度が高まりました。この出来事から、単純に調査結果を分析するだけでなく、そこから課題を読み取り、解決のための具体策を企画・実行することの大切さを実感しました。

IRの取り組みによって大学の雰囲気が変わりつつある。

IR推進室の目標は「データとファクトに基づき、議論をする組織文化を醸成する」こと。そのゴールに向かって取り組みを続けてきた結果、私たちの情報に対するニーズは高まり続けています。経営層を中心に、職員や教員の意識が確実に変わり始めた手応えを感じます。上智大学では職員と教員の距離が近く、まさに二人三脚でより良い教育を追求する文化があります。一緒にお酒を飲みながらお互いのビジョンを語り合うこともあるなど、フラットな関係だからこそモチベーションが高まります。教職員には多様な人材が集まっていますが、「他者のために、他者とともに」という教育精神に基づいて行動する人が多く、さらに、建学の精神にある「叡智」を共有している実感があるので、ともに前へと進んでいけるのかもしれません。私がここで働くことの1番の目的は、上智大学を「世界に並びたつ大学」としてより高めていくこと。そのために、データとファクトを駆使した挑戦をこれからも続けていきます。

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