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interview_06

上智らしい文理の垣根を超えた
研究を支援して
社会の知的フロンティアを広げていく。
T.N.

学術情報局 研究推進センター

理系大学院の修士課程修了後、国立研究開発法人にて研究者・研究所運営の支援に従事。2024年度に上智学院へ入職し、現在は研究推進センターで産官学連携チームのチームリーダーとして、外部資金の獲得支援や産官学連携のコーディネート、研究セキュリティなどに携わる。

研究者を支えるために、大学の研究を支えようと決意。

前職は国立研究開発法人の事務系総合職として働いていました。理系大学院時代は研究者を志していましたが、自分には別の形で研究に貢献する道が向いていると気づき、研究者の支援に携わることを目指したのです。国立研究開発法人では若手研究者のキャリアイベントの企画や運営のサポートをする機会があり、若手研究者の熱意に日々触れるなかで、「研究者になる手前である大学・高等教育の段階からもっと支援に力を入れるべきでは」と考えるようになっていきました。研究者としてのキャリアを場当たり的に考えるのではなく、もっと早い段階から選択肢を知っておくことが将来の可能性を広げると実感したのです。
こうして2024年度に上智学院へ入職。人文社会科学に強みを持ちながら理工学部も擁し、多様な学部がワンキャンパスに集まる総合大学ならではの「分野を超えた研究」をしやすい環境に惹かれたことも決め手のひとつでした。
現在は研究推進センターの産官学連携チームのリーダーとして、研究の原資となる外部資金獲得に向けた申請・契約対応、産官学連携のマッチング支援、研究セキュリティ、重点分野への学内研究費の配分などを担当しています。年間150件ほどの契約を7〜8名のチームメンバーで分担し、私は主にその統括を行っています。

教員と連携して「知のフロンティア」を広げる喜び。

研究活動の支援を通じて、世の中にまだ存在しない知見を生み出すお手伝いができることが、この仕事の一番の魅力だと思います。総合大学である上智には実に多様な分野の研究者(教員)がいて、支援してきた研究者が発表する成果に触れるたびに「この研究でこんなことが明らかになったのか」とワクワクします。それは上智のなかだけにとどまらない、社会にとっての「知のフロンティア」を広げることにつながっていると思うのです。大学はすでにわかっていることを教えるだけの場ではなく、教える内容自体を自分たちで開拓していく場であるべきだと考え、研究のサポートを通じて自分たちも共にそのフロンティアを広げている、そう実感できることにやりがいを感じます。
私たち研究推進センターには「アクセル」と「ブレーキ」という2つの役割があります。外部資金の獲得や学内助成金の活用を積極的に進める「アクセル」の役割と、契約や法令順守など研究活動が公正・安全に行われるよう守りを固める「ブレーキ」の役割です。研究を前に進めるには活動費が欠かせないため、資金獲得のサポートに力を注ぐ一方で、セキュリティや契約面での不備は研究活動そのものへの信頼を損ないかねません。社会情勢や国際社会における上智大学の立ち位置なども踏まえながら、このバランスを常に意識し続けることを大切にしています。

「文理超克」の人材を、上智から社会へ。

上智大学は人文社会科学に強みを持つ総合大学です。だからこそ、理工系の最先端研究をひたすら推し進めるだけでなく、科学技術を社会に実装する際に生じる倫理や心理、法制度などのさまざまな障壁にどう向き合うかを同時に考えられる人材を育てていくべきだと考えています。理工系に強みを持つ国立大学や研究機関だけでは成し得ない、本当の意味で社会実装ができる人材。社会に寄り添って研究成果を還元できる人材。そんな人材の育成こそ、上智大学が果たすべき役割だと思うのです。実際に近年は、人文社会系の教員が社会課題の解決に向けて文理融合のプロジェクトに取り組み始めています。人文社会系と理工系の研究室がすぐ隣にあるという上智大学ならではの環境が、そうした挑戦を後押ししています。
また、これまでは研究者一人ひとりの自由な発想によるボトムアップ型のアプローチが中心でしたが、上智大学としてどのような研究に力を入れていくのかを定めるトップダウン型のアプローチも検討を始めています。いずれはこの動きを大学全体に広げ、上智大学らしい「文理超克」の人材育成につなげていきたいと考えています。
生成AIの例をとっても、技術の進化に法整備や社会が追いついていない今だからこそ、上智大学が社会に貢献できることは大きいと思います。「他者のために、他者とともに」という上智大学のミッションが示すように、「人のため」という視点があってこそ、技術は価値を持つのだと思います。テクノロジーが氾濫する社会だからこそ、そうした技術開発や課題解決を支援していくことに、大学職員として携われるおもしろさを感じています。教員と職員の垣根が無く、対等な立場でともに考えていける上智大学だから、この喜びを実感できるのだと思います。

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